毎日日曜日の自由人。
仕事柄、朝が早い。ほとんど毎朝5時半過ぎ、出勤前に事務所の隣のコンビニに朝食を買いに行く。冬のこの時間はまだ暗闇の中だが、夏の季節は朝日がぼちぼち顔を出し、セミや鳥の激しい鳴き声が夏の朝を演出し始めるさわやかな時間・・・のはずなのだが。それがコンビニとなるとそうはいかない。

コンビニの入り口前には若者が看板の台座を枕にして汗をかきながら寝ている。坊主頭にあごひげ。耳にはピアスをしてだぶだぶのジーンズにでかいスニーカー。脚を広げて気持ちよさそうに熟睡している。

少し離れたところでは若者のグループが地面に座りこんで食べ物や飲み物をならべてまるで自分の家の部屋のようにくつろいでいる。けだるく談笑しながら、時々近くを通る客をジロジロとにらみつける。

店内には十代後半の若い女性が2人。髪は金色に染めていて肩を丸出しのキャミソール。足もとは厚底どころじゃない程の高さのサンダル履き。横に並ぶと僕以上の身長になる。彼女たちはメンソールの煙草と健康ドリンクと甘そうなカップケーキをもってレジで精算をしている。

レジを打つバイトの青年は店内に流れるラップ調の曲に足先と頭でリズムを取りながら器用にバーコードリーダーを振り回している。前夜から夜を通して働いていた割には妙にハイテンションなのが気持ち悪い。

レジ横のコーヒーコーナーでは勤務を終えたタクシードライバー数人が同僚達とスポーツ新聞を読みながらホットコーヒーを片手に雑談している。

店の外回りは深夜の客が飲食したゴミ。おでん・弁当・パン・ジュース等の残骸が、駐車スペースや歩道上に散乱している。

夜の華やかさでもなく、昼の健康的な雰囲気でもない、微妙な時間帯のひとつの風景である。

太陽がハッキリと顔を出す頃になると、店長が出勤してきて店内外の掃除に取りかかる。バイトも朝のシフトに交替して、商品棚の空きスペースを整理して商品の補充をする。そしてまた機能的できれいなコンビニに生まれ変わるのだ。

何事もトコトンまで汚れてしまわないと人は本気で掃除しようとしない。確かに少し汚れては掃除してまた汚れては掃除していると、それでも少しずつ汚れが溜まっていることに気づかないかもしれない。そう考えると一度はトコトンまで汚れることは大切なことかもしれない。

今の日本の社会もそんな汚れきった乱れきった落ちきったトコトンな早朝コンビニのようだ。クビを言い渡されながら頑張って出勤してきてる安倍晋三店長の大掃除に期待したいものだ。


(元記事:2001年7月28日)
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上野万太郎/僕がどこかで誰かと生きていたという記録。《食》との出会いは《人》との出会い。

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「福岡のまいにちカレー」(2014年4月)
福岡で毎日カレーを食べながら48店をカメラを持ってオーナーさんをインタビュー。カレーの数だけ物語がありました。

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「福岡カフェ散歩」(2012年12月)
福岡のカフェ54店を取材。オーナーさんの熱い想いを伝えたい。

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2020年12月23日、長女がレシピ本居酒屋店長特製の欲望おにぎりとよろこび丼を出しました。

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