僕がどこかで誰かと生きていたという記録。
まんぷく

僕が社会人になった頃、天神ビルの地下一階に「サムソン」というカレー屋があった。

白い布のテーブルクロス。銀色のソースポット。白くて重い大皿のライス皿。ご飯はお替わり自由。ご飯は確か銅製のおひつに入れられて出されていたような気がする。確か、レーズンがご飯の中心部に散りばめられていたような記憶。ご飯はバターライスだったかも。

カレーはスパイシーでちょっと辛め。英国風のカレーだったような。ちょっと高級感があるカレーと店だったが若いサラリーマンがお昼に押し掛けていたので、決して高い店ではなかったはず。

その「サムソン」は十数年前に閉店していたんだが、そこでカレーを作っていた人がお店を出しているっていう話を聞いたのよ。行かんわけにはいかんやろ。

それが、ここ「まんぷく」。

まんぷく

まんぷく

思いっきり食堂。味噌汁、ご飯お替わり自由。日替わり定食の他に、曜日でサービス定食もある。ちゃんぽんも美味しいと評判らしい。

でも、今日はカレー。

まんぷく

出て来たカレーは、昔のサムソン的なものとは比較にならないほど、家庭的なカレーやん。食べてみても普通に美味しいカレーというだけ。

「辛いのがお好きな人はこのスパイスを使ってください」と店員さん。

ん?これやな、きっと。

まんぷく

どろどろで、スパイシーな香りと味。何かを予感させる。この壺の半分くらい使いましたよ。
まんぷく

で、食べたのが最初の写真。このスパイスを入れたら、カレーが劇的に違うカレーに変身。これやな!!

しかし、正直言って、20年以上前のサムソンのカレーの記憶はハッキリとはない。ただあるのはイメージだけ。でもなんか、「うんうん、これこれ!!」と言いたくなる味が蘇ってきた。


会計の時に店主さんに聞いてみた。

「あの白い壺に入ったスパイスは、サムソンの時の同じレシピで作ってらっしゃるんですか?」

「そうですよ!昔、あの店の近くに家があってそこで毎日仕込みしてたんですよ!サムソン、行かれてたんですか?」

「はい、20代のころですがあの辺で仕事してた時代によく行ってました。懐かしいです!」

「そうですか!(ニコニコ)」

「また、食べに来ますね!」

「はい、お待ちしてます〜!」

最初、昔の話をしても嫌がられるかなとも思ったけど、思い切って聞いてみてよかった。店主さんも嬉しそうに答えてくれた。

他の定食も食べてみたいな。



店名:まんぷく  食べログ ]
住所:福岡県大野城市曙町3−2−7
電話:092-584-5246
定休日:日曜日
営業時間:11:00〜14:00/17:00〜21:00



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上野万太郎/僕がどこかで誰かと生きていたという記録。《食》との出会いは《人》との出会い。

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■著書:「福岡カフェ散歩」「福岡のまいにちカレー」

「福岡のまいにちカレー」(2014年4月)
福岡で毎日カレーを食べながら48店をカメラを持ってオーナーさんをインタビュー。カレーの数だけ物語がありました。

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「福岡カフェ散歩」(2012年12月)
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